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コタロー 抑肝散加陳皮半夏 エキス細粒

  • コタロー 抑肝散加陳皮半夏 エキス細粒

    小太郎製薬:コタロー 抑肝散加陳皮半夏 エキス細粒

  • 抑肝散加陳皮半夏

    抑肝散加陳皮半夏が適用する自覚症状

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主 治

【適応症】

神経症不眠症、小児夜なき、小児疳症、自律神経失調症更年期障害高血圧又は動脈硬化による神経症状、小児夜啼症、中風、疲労症、悪阻(つわり)。

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症例・病例・治癒例

【症例参照】

【抑肝散加陳皮半夏の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。

1〈突然動悸と胃痛の管理職〉

治例図 36歳、男性。生命保険会社の所長さんです。

突然の動悸と胃の痛みを訴えて来店。動悸はたまに起こり、医師の診断では心臓に異常なし。胃の痛みはかなり頻繁に起こり、医師よりH2ブロッカーを処方され服用している。不眠あり、食少、軟便。仕事がらストレスが多く、精神的疲労あり。
目をギョロつかせて、話している間も貧乏揺すりが絶えませんでした。双参と抑肝散加陳皮半夏を服用してもらい、症状がずっと緩和したところで、双参を続服していただいております。その結果、前述の症状は数少なくなり、精神的疲労感も減ってきたとおっしゃっております。

弁証論治 リンク肝脾不調(肝鬱脾虚)証 »

・現代病名:動悸・胃痛

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2〈イライラ〉

治例図 年齢/10歳 性別/女性。
いつもイライラしていて落ち着きがない。神経の高ぶりもあり、肝気欝血と判断。抑肝散加陳皮半夏を用法・用量通り服用後、落ち着くようになりイライラすることも減ってきた。
※最近、このような子供が増えており、他にも数人で抑肝散加陳皮半夏が効く症例がある。

弁証論治 リンク肝腎陰虚 »

・現代病名:小児の神経症

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3〈チック症状〉

年齢/10歳 性別/女性。
外国人の女の子の母親が相談に来店。大変落ち着きのない娘でチック症状などもある様子で、精神的な症状も含めて相談に来られた。抑肝散加陳皮半夏と加味逍遙散を用法・用量通りに併用して服用していただいたところ非常によく効いて継続服用中である。

弁証論治 リンク肝腎陰虚 »

・現代病名:チック症状

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4〈ヒステリー症〉

治例図 43歳の婦人。

二年前から胃腸障害を訴えていた。本証は約六カ月前から発している。

頭を絞めつけられるような頭重感・めまい・耳鳴り・視力もうろう・歩行時足が地につかず、フラフラとして、急に穴に引き込まれるようになる。何かショックをうけるような話を聞いたり、見たりすると、たちまち脳貧血を起こして倒れる。これが恐ろしいので単独外出ができない。また怒りっぽい癖があって、道で他人に会って、その人の着物の着方が気に入らぬと腹が立ってくるという。それらは経行前後に著明である。電車の中で心悸元進や脳貧血を起こすことが恐ろしく、同伴者がなければ外出できない。市電ならば途中で止めてもらえるから乗れるが、汽車や国電は乗ることができない。刃物を見ると自分はこれで自殺するのではないかとか、自分は気違いになるのではないかという予期恐怖がある。

この患者は上流家庭の夫人で、可能な療法は何でも受けてきた。最近某大学病院でワ氏反応陽性といわれ、サルバルサンの注射を受けたところ、全身状態が悪化し、発熱臥床して数日間苦しんだ。以来麗々として籠居の状態であった。この患者の体質は痩せ型、胃下垂、皮膚軟弱で腹部も全般に軟かで、左の膀傍より心下に及ぶ大動悸が著明に触れるのであった。

そこで浅井家腹診書に従って抑肝散加陳皮半夏を投与した。すると服薬五日にして患者は単独で来院した。

顔色は別人のように活気づき、歩行もしっかりして、患者は半年ぶりでひとりで外出することができたと大得意であった。服薬三日後には諸症状消散して、全身に活気がつき、室内の掃除を自発的にするようになり、女中が不思議だと驚いているという。腹診してみると初診とは全く一変して腹力がつき、あの大動悸が静かになっている。以来半年間の服薬を続けたが、毎年冬には風邪をひきどおしであったが、今年は一度もひかず、また例年の冷え症が大変よいといって感謝された。知人に会うと顔色はよいし、元気で太ったといって驚かれるということである。

・現代病名:ヒステリー症

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弁証論治

【弁証論治・概要】

中医学(漢方)の治療目的は病邪を取り除き、病因を消し去り、陰陽陰陽(positive and negative principles)のバランス(balance)の乱れを正し、相関する臓腑の生理機能を調和・回復させることです。 中医学(漢方)の特徴は、身体全体を診るということです。 身体全体の調子(バランス)を整え、病気を治していきます。 ですから、病気の症状だけでなく、一人ひとりの体質も診断しなければなりません。 このときの身体の状態や体質をあらわすのが(しょう)(constitution)という概念です。 この考え方は、西洋医学が臓器や組織に原因を求めていくのとは対照的です。 中医学(漢方)の良さは、薬そのものよりも、証にもとづき人を診るという、その考え方にあります。

弁証論治…症状・所見→四診→証→治法→方剤
リンク肝脾不調(肝鬱脾虚) »
リンク肝胃不和(肝気犯胃) »
リンク肝腎陰虚 »

【自覚症状図】

次の症状のいくつかある方は、本方剤が良く効く可能性が大きいです。

抑肝散加陳皮半夏

【中薬大分類】治風剤…風(ふう)の邪による失調を治す方剤です。即ち、外風を疏散したり、内風を平熄する効能をもち、風病を改善する方剤です。

【中薬中分類】平熄(そく)内風剤…体内に発生した内風を治す方剤です。内風は「身中陽気の変化」で、熱盛により肝陽が亢盛になって化風したり、陰血不足のために肝陽偏亢になって動風を生じるもので、肝陽の偏亢に続発してひきおこされる「風うちより生ず」の病変です。

八綱分類裏熱(寒)虚(りねつ(かん)きょ) 裏 熱 熱 寒 寒 虚 …証(体質・症状)が、裏証(慢性症状)、虚証(虚弱)、血虚(血流不足・貧血症状)、気上衝(のぼせ・イライラ・緊張・不安)の方に適応します。


気血津液…人体の生命を支える要素として、氣(qi)・血(blood)・津液(body fluid)の3つがあります。
気虚…氣が不足している方が使用します。氣の作用の不足で、全身の機能・代謝・抵抗力の低下や興奮性の低下などに伴う症候を現します。 疲れやすい、元気が無い、活力低下などを特徴とします。
気滞…氣の働きがうまくいっていない方が使用します。氣の循環に停滞をきたした病態です。もっとも気滞に関連が深いのは内傷七情(喜・怒・憂・思・悲・恐・驚)と呼ばれる精神的ストレスで、「病は気から」と認識されているものです。 内傷七情は情緒系・自律神経系に影響して肝気欝結と呼ばれる抑うつ緊張の状態などを生じさせ、これに伴って各部位の気滞を引き起こします。
血虚…血が不足している方が使用します。血の濡養(栄養・滋潤)作用の不足による症候で、広義での栄養不良状態に相当します。 皮膚につやがない、爪の色が悪い、頭のふらつき、目がかすむ、しびれ感などの症状を呈します。
水液停滞…余分な水があまっている方が使用します。津液の停滞のことで、西洋医学的には細胞内液・組織液・リンパ液などが、主として組織間・消化管内・体腔内に異常に停滞したことを意味します。 中医学では湿・痰飲・水腫と呼ぶのが一般的で、日本では水毒ともいわれます。

 

【臓腑弁証】

●中医学の基礎を知りたい方は、次のページを参照ください。
リンク五臓(ごぞう) »  リンク気・血・津液・精 »  リンク弁証論治・事典 »

【証(病機)】肝気鬱結兼痰飲(かんきうっけつけんたんいん)

【中医学効能(治法)】 平肝熄風・補気血・化痰

【用語の説明】(term)

リンク平肝(へいかん) »…肝の機能亢進状態を改善することです。

リンク熄風(そくふう) »…眩暈(めまい)、ふるえ、痙攣(けいれん)などの状態を改善することです。

リンク熄風法(そくふうほう) »…内風で起こる、めまい、ふらつき、痙攣、震えなどの治療法です。類語:平肝熄風法。

リンク補気(ほき) »…気を補う=益気のことです。

リンク補血(ほけつ) »…血を補うことです。=益血、養血。

リンク化痰(けたん) »…痰を除くことです。

リンク化痰法(けたんほう) »…痰飲が病因となって起る咳、痰、吐き気、嘔吐、眩暈(めまい)などの治療法です。


診断のポイント

【ポイント参照】

●イライラ、落ち着きがない
●著明な臍上悸、臍下悸
●軽度の胸脇苦満


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舌 診

脈 診

使用方法

【使用方法参照】

正しく使用 食前または食間に服用 通常、成人1日9.0gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。 なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。


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成 分

【生薬参照】

本剤9.0g中 日局トウキ3.0g、日局チョウトウコウ3.0g、日局センキュウ3.0g、日局ビャクジュツ4.0g、日局ブクリョウ4.0g、日局サイコ2.0g、日局カンゾウ1.5g、日局チンピ3.0g、日局ハンゲ5.0g 上記の混合生薬より抽出した抑肝散加陳皮半夏の水製乾燥エキス6.1gを含有する。 添加物:ステアリン酸マグネシウム、トウモロコシデンプン、乳糖、プルラン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムを含有する。

【組成成分】…次図をクリックすると各生薬の詳細説明にリンクします。
甘草  白朮  茯苓  リンク釣籐鈎(3) »  柴胡  川芎  当帰  半夏  陳皮 

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製剤・薬剤形状

【製剤・薬剤形状参照】

〈細粒〉

顆粒剤 顆粒剤…散剤を粒状に加工して大きさを揃えたもので、サラッとして飛び散りにくく飲みやすい薬です。粒を特殊な皮膜で覆い、溶けやすくしたものもあります。薬が口・食道に貼り付くのを防ぐために、あらかじめ水またはお湯を飲んで口・食道を湿らせてから、口に水またはお湯を含み、薬を口に入れて、水またはお湯と一緒に飲み込むようにしてください。

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使用上の注意

【注意参照】

慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.著しく胃腸の虚弱な患者[食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢等があらわれるおそれがある。]
2.食欲不振、悪心、嘔吐のある患者[これらの症状が悪化するおそれがある。]
重要な基本的注意
1.本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
2.本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意し、異常が認められた場合には投与を中止すること。
3.他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。 

【妊娠・授乳の注意】女性
●妊婦または妊娠の可能性のある人は、使用できない場合があります。

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補足説明

【関連項目参照】

まばたき

微笑み

 
区切り

足跡【抑肝散加陳皮半夏類似処方の紹介】…次の方剤は、使用目的が本方剤に比較的近い方剤です。あなたの症状とともに、比較検討してください。
 

リンク柴胡加竜骨牡蛎湯 » …比較的体力のある人が動悸、不眠、精神不安、神経過敏などの精神神経症状を訴え、季肋下部の抵抗・圧痛(胸脇苦満)、臍傍の動悸、便秘の傾向のある場合に用いる。(心肝火旺)

 
 

リンク加味逍遙散 » …体質虚弱な人、特に女性が疲れやすく、手足が冷えのぼせとともに動悸、不眠、精神不安など、種々の精神神経症状を訴える場合に用いる。(気血両虚、肝鬱化火)

 
 

リンク半夏厚朴湯 » …神経質で動悸、不眠、精神不安、咽喉異物感(咽中炙臠)を訴える場合に用いる。(気滞)

 
 

リンク甘麦大棗湯 » …症状が急迫性で腹直筋が緊張し、神経がはなはだしくたかぶり、時に痙攣を伴う場合に用いる。(臓躁)

 
 

リンク 釣藤散 » …癇癪持ちで逆上や頭痛めまいがある。(脾気虚と痰湿で肝陽化風)

 
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